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想像と現実の擦り合わせ2023.05.08

 あっという間に4月も終わり、年間の主要イベントの1つでもあるGWを経ていよいよエンジンをかけていく時期となりました。

 保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校、会社など・・・それぞれのライフステージの節目を迎えられた方々も多くおられると思います。

 いずれのライフステージの節目には「これまでと違う環境」「新しい環境」が待っていることまでは想像できたり、知人や友人・・・あるいはインターネットやSNSなどから情報収集をすることができる方々もおられるでしょう。それらの行動はなぜなされるか?

 「これまでと違う環境」や「新しい環境」に飛び込むことによって、「自分がどうなるかわからない。」「どういった立ち振る舞いをしないといけない。」「不利益な事象があったら対応できない。」・・・つまり「わからないこと」への不安をできるだけ解消したり安心に繋げたいからという方々が多いのではないでしょうか?

 それらの不安をできるだけ解消したり安心に繋げたいという気持ちから想像から情報収集をすることで、抽象的だったものから具体的なイメージに変えていくことで徐々に安心に変わっていく感覚はある程度社会経験を積んできた方々であればご理解いただけると思います。また、その経験を積むことによって次の「新しい環境」への適応能力の糧となり、当初感じた100%の不安が徐々に軽減されていくのではないでしょうか。

 ここまでは、あくまでもその当事者ベースでの話。では、第3者の場合はどうでしょう?

 第3者の場合・・・特に本人から月齢や障がいの特性、その度合いによって外部へ発信する力は大人のそれと比べて非常に小さい力であることは容易に想像つきます。また、密接な関係(家族や年単位で関わる支援者)であればその関係性の幅や深さによって「きっとこういうことが起こるだろうなぁ」という不安や課題に到達することもそう難しくないでしょう。

 ところが、この想像あるいは想定される不安はあくまでも密接な関係にある者の想像の域を超えない主観であることも忘れてはなりません。なぜならば、「他人」であるからです。

 つまり、具体的ではないにしても密接な関係にある者の想像の外にも「何かあるかもしれない」という発想を残しておく必要があると考えていますし「想像の外」にはどういったものがあるか?という発想に至る必要が・・・特に非家族である支援者は意識しておく必要があると考えています。

 そうすることで、想像と現実の大幅な乖離をできるだけ軽減し課題の渦中にある本人の「困りごと」にできるだけ早くアプローチすることで、ネガティブなイメージを少なくしポジティブなイメージを持ちやすくその後に待っているであろう新しいチャレンジへ踏み出せるきっかけになり得る「経験の蓄積」への1歩と考えています。